創業明治三十三年 静かに響く釣鐘の音色・・・。
593年、聖徳太子によって建立されたと云われる日本最古の宮寺、四天王寺。
この四天王寺を中心になにわの町は活気を増し、文化や生活が発展しました。
明治33年(1900年)、地元の有志から四天王寺に大梵鐘が奉納され、大阪商人の心意気を示す快挙として評判になりました。
その奉納記念として、釣鐘のかたちを模した饅頭を、四天王寺の門前で売り出したのが「釣鐘まんじゅう」のはじまり。四天王寺参拝のお土産として、大阪名物として、人々に喜ばれるなにわの銘菓となりました。さて、残念ながら四天王寺の釣鐘は、第二次世界大戦の際に供出されてしまいましたが、変わらぬその姿と味を今に伝える釣鐘まんじゅうは、なにわの人々に愛され続けています。
ひと口ごとに広がる、懐かしい思い出。
なにわのシンボル、通天閣。現在あるのは実は昭和31年に建て直された2代目です。明治生まれの初代は、当時としては東洋一の高さを誇り、卓抜なもの、ひとを驚かせたり楽しませることが好きななにわ人の気性に合う、まさに「シンボル」でした。
時は移って昭和のはじめ。バナナが出回り始めました。けれど、当時のバナナは庶民の手の届かない高級果物。そこで、バナナを食べたい庶民の願いを思い、考案したのがさいしょのバナナ『名代芭蕉』です。 かたちはもちろん風味にまでこだわった、ユニークで遊び心あふれる『名代芭蕉』は、当時の人々に大いに可愛がられ、今もなにわの名物として重宝されています。
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